爆弾酒(ばくだんしゅ、ポクタンジュ)とは、ウイスキーとビールを用いた韓国のカクテル。ウイスキーや焼酎などの蒸留酒をビールやワインなどの醸造酒で割って作ったものも爆弾酒と呼ばれる。また、このカクテルを飲む慣習のことも含む。ボイラー・メーカーが原点と推測される。
飲み方
ボイラー・メーカーにほぼ等しい。基本的なスタイルは、ビアタンブラーやジョッキに注いだビール(爆薬)の中に、ウイスキーを入れたショットグラス(雷管)を落とす。サケ・ボムと同じで、指で突付いたり、テーブルを叩いたりして落とす。また、単純に両者を混ぜるだけのこともある。通常はこれを一気飲みする。飲み干した後、ジョッキを頭上に掲げて振り、カラカラと音をさせて残らず飲み干したと座に示すこともある。アルコール度数が比較的高く、ビールの炭酸がアルコールの吸収を早めるので酔いやすいとされる。後述するように酒宴の余興として多くのバリエーションが生まれている。ウイスキーの代わりにソジュ(焼酎)で作るものは“焼麦(ソメク、소맥、somaek)”と呼ばれて、英語では“soju bomb”と呼ばれる。このほか、ビールのかわりにワインを使うものも登場している。
爆弾酒は、ナイトクラブやルームサロンなどの個室カラオケ系の店で行われる二次会で多くみることができる。特に上司や先輩、大学教授など目上の人が作って飲ませる場合には、無条件で一気に飲み干さなければならない。儒教秩序による上下関係と、韓国特有の恨文化の両方が影響しあって生まれた飲酒文化といえるが、N60012 飲ませる側の節度しだいで容易にアルコールハラスメントとなる大変危険な飲み方である。また爆弾酒に興ずるあまり泥酔した議員や高級官僚、軍人らによる舌禍事件、乱闘事件なども起きている。
ちなみに、日本でも同様の飲み方と名称による「爆弾酒」が存在するが、飲み方のバリエーションはない。雷管にいれた焼酎をビヤグラスに沈めて飲むという簡略な飲み方。また、戦前戦後多く出まわった粗製焼酎のことを「爆弾」と呼ぶが、これとは関係ない。


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